株初心者が約1ヵ月で145万円から742万円に増やした後、ほぼ溶かした話

◆執筆者
 エス

今回は株の思い出話をしたいと思います。

今から5年前、2013年のときの話です。

2013年4月から株を始めた

私は2013年4月に元手145万円で株を始めました。当時25歳でした。

当時はアベノミクス真っ只中で、ガンホーがパズドラブームで業績をぐんぐんと伸ばしていました。

私はそんなガンホー株に惹かれて株をやってみたいと思いました。

約100万稼いで100万飛ばす。株の洗礼を受ける

※当時の日経平均のチャート(2013/4/1~2013/5/31)

まずは株の洗礼を受けました。

2013年4月から種145万円で株を始めて、2013年4月~5月で約100万円を稼ぎました。

……が、その約100万円を5月下旬に全て飛ばしました。

典型的な「コツコツドカン」です。コツコツ稼いでドカンと失う。

当時は布団に潜り込んでリアルに1日泣いていましたね。「もう株なんて二度とやらない」とか一人でブツブツ言っていました。

約100万利確したあとに約100万損切っただけなので、プラスマイナス0なわけですが、2ヵ月で100万近く稼いだ当時は「俺もしかして天才じゃね?」と調子に乗っており、100万損切りした後はその自信を完全に砕かれました。

あと、たった2ヵ月間とはいえ、株でコツコツと稼いで楽しかった思い出まで消えた気がしたんですよね。楽しかった思い出は悲しい思い出になりました。株のことを考えるだけで楽しかったのに、株のことを考えるのすら嫌になりました。だから泣いてしまいました。

今はむしろ大損しても「お金は消えても経験は消えない」と考えるようにしています。やはり経験は市場において強力な武器になるので。その前に大損するなよって話ですが。

ちなみに私はSBI証券を利用しているのですが、SBI証券では5年前の取引履歴はもう見られないはずです(もし何か見られる方法があったら教えて欲しいです)。

そのため具体的な取引は少しうろ覚えになるのですが、当時強かった銘柄(アイフルとか。当時は2chの急騰スレも参考にしていました)のデイトレ・スイングと、ガンホーの暴騰で100万円近くを稼ぎ、5月23日の日経大暴落(前日比1143円安)辺りでその全てを失いました。

この辺りの詳しいトレードについては今回は本筋ではないで省略します。

KLabがスクフェスでセルラン5位を取り、KLabの存在を知る

さて、ここからが本題です。

皆様はKLabという企業(銘柄)をご存じでしょうか。

親しみや憎しみを込めて「蟹」と呼ばれることもあります(KLab → クラブ → 蟹)。

今はKLabの名前を知っている方も多いとは思います。スクフェスでかなり有名になりましたからね。

※ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル(スクフェス)

私が約1ヵ月で145万円から742万円まで増やせたのは、このスクフェスのおかげです。

………………

2013年当時、私はラブライバーでした。

ラブライブ無印(1期)のアニメを観て、すっかりラブライブにハマりました。特に無印(1期)の3話「ファーストライブ」は良いです。今観てもグッときます。

まあそんな話はさておき、KLabが2013年4月15日にスクフェス(=ラブライブのソシャゲ)のiOS版をリリースしました。そして一時的にですが、いきなりApp Storeでセルラン5位を取りました。

※当時のKLabによるIR
ブシロードとKLabが共同開発した 『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』が 提供開始から1日でApp Storeトップセールスランキング5位獲得!

当時、ガンホーのパズドラがセルラン1位に張り付いていて、業績も株価(時価総額)も上がりまくっていたので、KLabのソシャゲがいきなりセルラン5位を取ったのは衝撃的でした。

その時のKLabはクソ決算及びクソ業績予想(通期50億の黒字予想から通期11億の赤字予想へと修正など)を出したばかりで、株価も大きく値下がりしていたのですが、スクフェスのセルラン5位には市場も大きく反応しました。

※当時のKLabのチャート(2013/4/10~2013/5/31)

ラブライバーだった私は、「ラブライブのポテンシャルならセルラン1桁は当然だろうね」と、セルランの結果を知ったあとになぜか後出しで得意気になっていました。

このとき私はKLabの株は持っていませんでした。ただ、このときにKLabの存在を知って、監視銘柄に入れました。

その後、4月~5月においてはKLabをあまり触りませんでした。たまに(急騰時などに)デイやスイングをしていたくらいです。

4月~5月は他の強い銘柄やガンホーに夢中でしたし、5月下旬には先に書いた通り稼いだお金を全て溶かしたので、トレード自体を少し休んでいました。

約100万円を飛ばした後、一攫千金を狙える銘柄を探した

5月下旬に約100万円を飛ばしたあと、精神的ショックや市場への恐怖からトレードを休んでいましたが、6月に入ってまたポツポツとトレードを再開しました。

そして私は一攫千金を狙えるようなソシャゲ銘柄を探していました。

いわゆる第二のガンホー探しです。

6月時点ではガンホーはもう暴落していました。ガンホーは5月14日にピークを打ち、そこから暴落し始めました。

ガンホーに関しては、5月13日時点で「(当時の)任天堂の時価総額を超えた」と騒がれており、私も素人ながら「いくらなんでもパズドラほぼ一本でそれは無いわ」と若干引き気味で見ていたので、ガンホーの暴落には巻き込まれずに済みました。

ただ、当時のガンホーの業績が凄まじかったのは確かです。そして同時に第二のガンホーは必ず現れると思っていました。

そして、その銘柄に全力で突っ込んだら100万円を取り戻せると考えていました。

KLab……お前の株価、500円台やんけ!!

そんな「第二のガンホー探し」を行う上で、やはり最初に分析したのはKLabでした。

スクフェスはリリース翌日にセルラン5位を取ったり、その3日後にセルラン2位を取ったりする大ヒットといえるスタートを切りました。

※2013年4月のスクフェスのセルラン推移。

※ゲームカテゴリーだけでなく全カテゴリーの中で2位を取る快挙。

ただ、4月~5月のスクフェスのセルラン推移から、セルラン5位以内を取るのは「URカードが追加されたとき」で、常に5位以内にいられるわけではないというのも分かってきました。

そんなKLabですが、ガンホーや新興の暴落、日経大暴落などの影響もあって、6月には株価500円台になっていました。時価総額は200億円ほどだったと思います。

当時のKLabの時価総額200億円ほどが、割安か割高かは判断できませんでした。

ただ、ガンホーがピーク時に任天堂を超えて時価総額1兆5000億超えしたことを考えると、KLabのクソみたいな決算や財務、スクフェスの版権料など考慮しても、スクフェスには一時的にセルラン2位を取れるポテンシャルがあるのだから、私はそのポテンシャルにかけたいと思いました。

ここでそのポテンシャルにかけなければラブライバーではないとすら思いました。

だから、賭けました。

6月14日にKLabを全力買い。

現物だけじゃなく、信用も使っていたと思います。

信用全力買いではなかったと思うのですが、信用全力に近い金額を買っていたはずです。

※当時のKLabのチャート(2013/4/15~2013/6/14)

リスクとか考えているようで何も考えていません。

当時の私は全力買い大好き人間でした。危険人物でした。

そしてこれで大損するようなら、もう株を完全にやめることも考えていました。

KLab大☆爆☆発☆ 1ヵ月弱で株価4倍!!よっタラバ蟹!!!

私がKLabを全力買いしたのが6月14日。

そして……

KLabが6月18日にニュースリリースを出しました。

全ての始まりとなったニュースリリースを。

突然出た単月黒字化のニュースリリース

KLab、2013年5月 単月黒字化のお知らせ

なんと……

なんと…………

クソみたいな業績だったKLabが「5月 単月黒字化」のニュースリリースを出したのです。

しかもそこにはスクフェスの名前も出ていました。

もうお祭り騒ぎになりました。

2ちゃんねるのKLabのスレも、ヤフー掲示板のKLab板も、私自身も。

今でも覚えているのですが、6月18日のお昼休憩のときにこのニュースリリースが出ました。

なので、後場にKLabは特買いスタート、そのまま一度も寄ることなくS高張り付きで終えました。

私はお昼休憩のときにパクパクとのんきにお昼ご飯を食べていたので、後場の特買いスタートを見て「!?」となり、すぐにKLabのニュースリリースや2chをチェックして知りました。

さらに翌日の6月19日もS高張り付き。

この単月黒字化のIRでKLabは2連続S高となりました。

私が500円台で買ったKLabの株価は、19日時点で777円まで上がりました。

私の種は6月14日時点で1,448,249円だったのですが、19日時点で2,313,861円になりました。速攻で100万円近く増えました。あとこのとき、なぜか私は10万円だけ入金しました。

そして…………

KLabの本気はこんなもんではありませんでした。

その後すぐに発表されたマイクロソフトとの協業

6月20日にKLabが寄ってから、たったの3営業日後…………

6月25日に、KLabが「米国マイクロソフトからオリジナルゲームのライセンスを獲得」を発表しました。

KLab、米国マイクロソフトからオリジナルゲームのライセンスを獲得

マイクロソフトとのスマホ版「Age of Empires」(AOE)の協業です。

当時、市場も私も「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」って感じでした。

なんせ世界のAOE、世界のマイクロソフトですからね。

スクフェス期待と単月黒字化で株価を上げていた銘柄に、AOE期待(マイクロソフト思惑)が追加されたわけです。

株価、上がらないわけないじゃないですか。

当時のKLabの掲示板は完全なるお祭り騒ぎでした。

「蟹! 蟹! 蟹!」
「真田! 真田! 真田!」(※社長の名前)
「AOE! AOE! AOE!」
「もうさわ蟹でもカニカマでもない。たらば蟹だわ」

って感じでしたね。

まあ、そのスマホ版AOEが全然売れずにサービス終了したことを知っている2018年現在だと笑ってしまいますがね。

それで、株価のほうなんですが、2013年6月25日は当然の如くS高張り付き、6月26日にも株価をあげて終値1065円になりました。

私の種はというと、途中で信用分を利確したり回転させたりもしたのですが、それでも6月26日時点で3,931,021円になっていました。

6月19日の10万円の入金分を除くと、3,831,021円です。

ビックリですよね。6月14日時点で1,448,249円だったのに、約10日間で約240万円も増えてしまいました。もう100万円を取り戻したどころではありません。

でも、蟹の進撃はまだ止まりませんでした。

KLabがeコマース事業に参入

6月26日時点で株価1000円を突破したKLab。

そんなKLabですが、6月27日~28日は軟調な動きでした。

そして土日を挟んでの翌営業日、7月1日。

また蟹さんがニュースリリースを出しました。

KLab、eコマース事業に参入

今度は宝島社が発行するファッション雑誌「sweet(スウィート)」の公式eコマース事業に係るライセンス契約です。

これに対してネラーなどは「うおおおおおおおお!」という反応よりは、「ス、ス、スイートゥ(笑)」というような反応だった気がしますが、株価を更に後押しするIRになりました。

7月1日は暴騰して株価1100円超え、7月2日はS高を付けて株価1428円、そのまま大人気となった蟹さんは2013年7月8日には株価2050円を付けました。

6月14日に株価500円台だったのに、約1ヵ月後の7月8日には株価2000円超え。宇宙まで飛び立ちました。

私も信用分を回転等しましたが、基本的には宇宙まで付いて行ったので、私の種はこのとき7,522,037円となっていました。

6月19日の10万円の入金分を除くと、7,422,037円です。

6月14日時点で1,448,249円だったので、もう100万円取り戻すどころか、気が付けば約1ヵ月で600万円増えていました。

このとき25歳だった私は、とりあえずガストで豪遊しました。ガストで2500円分くらい食べたかもしれません。高い店にはあまり行ったことがないので、とりあえずガストでした。デザートも食べました。

宇宙まで飛び立った蟹さん…………

そして墜落が始まります。

ここまでのチャートと種推移

※当時のKLabのチャート(2013/6/10~2013/7/9)

※当時の種推移メモ(2013/4/1~2013/7/9)

ピークは7月8日の752万円。10万円分の入金を引くと742万円。

ちなみに源泉徴収ありの特定口座で、信用分は回転していましたが、現物はほぼ回転していませんでした。なのでその分の含み益を利確していたら、その分については税金で約10%引かれていたことになります(2013年当時の税金は約10%でした)。

KLabの決算まで握って約350万飛ぶ

私はかなり悩みました。

もう十分じゃないかと。

もう十分株価も上がったし、十分過ぎるほど勝ったではないかと。

2013年7月12日には、KLabの決算が控えている。

あと4日で決算……

決算を持ち越すのはあまりにもリスキー。

下手したら大暴落……

当時の私もそれは理解していました。

しかし……

しかし…………

ガンホーは決算を超えて、更に上へ、更に上へとあがっていった。

もし蟹が本当に第二のガンホーならば……

まだ初動なのではないか?

もっとスクフェスのポテンシャルを信じるべきでは?

ラブライバーだろ……?

そんな風に考えてしまったのです。

掲示板も完全なお祭り騒ぎ。

当時の私は買い煽りにも今より影響されやすかったです。

「スクフェスは大ヒット! ラブライブは2期も控えている! 5月に単月黒字化して実績もある! AOEや新作も控えていて、Eコマースにも参入! コロプラどころかガンホー超えも狙えるだろ!!」

こういう勢い任せの買い煽りでも、精神不安定になっているホルダーとしては勇気付けられるんですよね。一方で、売り煽りは嫉妬にしか聞こえませんでした。

私はKLabなら時価総額3000億も狙えると本気で考え始めました。

ちなみに当時のコロプラのピークが2013年5月14日で、時価総額は3200億を超えていました。ガンホーがピークを打ったとき、当時のコロプラもピークだったわけです。まあコロプラは2013年10月に黒猫ブームでそのピークを超えるのですが。

というわけで、KLabも将来的には時価総額3000億! なんて考えた私は、決算を持ち越すことにしました。

ただ決算までの7月9日~12日のあいだ、KLabは結構下がりました。7月12日の終値1606円。私の種は600万円台まで下がりました。

当時の私は「なんで売るんだよー。チキンどもがよー!」などと思っていて、決算前にも関わらず買い足していたと思います。誰か止めてやれって感じです。

そして、迎えた7月12日引け後の決算。

平成25年12月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕

まあ、クソ決算でした。

業績予想の修正がなかったのも残念な感じでしたね。

思惑は続くけれど、やっぱりこの決算じゃ今の株価は支えられないわ……という感じの決算。

で、私はヤバイと思って、その日のPTSで現物を全部切りました。

S安付近で全部切ったと思います。まあ、翌営業日は大暴落したとはいえS安張り付きではなかったので、PTSで損切る必要は特になく、むしろ余分に損しただけですが。

ちなみに決算が出た7月12日は金曜日で、7月13日~15日まで3連休だったんですよね。

この連休中、もうKLabの掲示板は荒れに荒れていました。

2ちゃんねるのスレも、ヤフー掲示板も、買い煽りと売り煽りで戦争していたと思います。ただ、全体的にホルダーはお通夜モードだったはず。

あとこの頃から、赤字決算にもかかわらずKLabの従業員が朝にフルーツを食べまくれることも叩かれ始めました。別にフルーツくらいは良いだろって思いますけどね。笑

このフルーツ騒動も、当時のホルダーの中では一つの思い出(ネタ)になっていると思います。ちなみに、のちにKLabは「朝フルーツ等の福利厚生を凍結」しています。IRに直接文句言った人もいたのかもしれません。

そして7月16日、決算の結果を受けてKLabは大暴落。株価は終値1259円。私の種は3,949,724円まで下がりました。10万円の入金分を引くと3,849,724円です。

ピークから約350万くらい飛びました。それでも2013年6月14日時点で1,448,249円が、2013年7月16日時点で3,849,724円なわけで、まだ240万近くの大勝ちなんですよね。

………………

せめてここで素直に引いていれば。

ここまでのチャートと種推移その2

※当時のKLabのチャート(2013/6/10~2013/7/31)

※当時の種推移メモ(2013/6/12~2013/7/26)

※12日のKLab売却はPTSで行いました。

KLabへの未練を捨てきれず……さらに約200万飛ばす

全部損切りした後も、私はKLabへの未練を捨てきれませんでした。

下げトレンドにも関わらずまた買い、ズルズルとナンピン。ずっと握った結果……

追加で約200万円の損切り。

KLabの株価は800円台くらいになっていたと思います。まあ全力マンが銘柄に惚れるとこうなりますね。結局、KLabで得た利益の多くを、KLabで飛ばしてしまいました。

そんなKLabは翌年の2014年3月27日に517円の安値を付け、そこから約4ヵ月後の2014年8月5日には2454円の高値を付けるという大暴騰を見せてくれるのですが、それはまた別のお話……。ちなみに私はこの暴騰には乗れませんでした。

以上、株初心者が約1ヵ月で145万円から742万円に増やした後、ほぼ溶かした話でした。

一応、なんだかんだで2013年は150万円くらいは勝ちました。こちらは証拠も出せます(KLabのトレード履歴も出せたら良いのですが、2018年現在、SBI証券だと2016年までしか遡れませんでした)。

2013年の秋以降にはコロプラの黒猫による暴騰などもあったので、そういうのにも少し乗れました。

そして今もゆるーく株を続けています。

株は気軽に他人に薦められるものではありません。

本当に苦しい思いをするときもあるので……

ただ、やっぱり楽しいと思うときもあるんですよねえ。

株ネタは他にも色々とあるので、また書きたいと思います。

………………

………………

俺たちはけして、あの夏の蟹を忘れない。